仲の良いカップルが結婚して夫婦になれば、「セックスレスなんて無縁」と思っていませんか?
しかし実際には、どんな夫婦にも起こりうるのが「セックスレス」という問題です。
不妊の原因があるわけでも、夫婦仲が悪くて拒否しているわけでもなく、むしろ「子どもが欲しい」と願っている夫婦であっても、セックスレスになることは珍しくありません。そんな状況を「意味が分からない」と感じる人も多いでしょう。
私たち夫婦の場合は、結婚前から完全にセックスレス。そのため結婚後も当然レスのまま。
自然妊娠は叶わず、最終的には不妊治療によって子どもを授かりました。
普段の生活だけなら「レスでも大きな問題はない」と思えるかもしれません。
けれども妊活中のセックスレスとなれば話は別。大きな壁となって立ちはだかります。
今回は、不妊治療の期間中に私たちがどのようにセックスレスと向き合ってきたのかを振り返ってみたいと思います。
セックスレスの定義
日本性科学会によるとセックスレスの定義は、
「セックスレス」とは「特別な事情がないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシュアル・コンタクトが1ヶ月以上ないこと」を指します。ここでいう「セクシュアル・コンタクト」には、キス、ペッティング、裸でのベッドインなども含まれています。
日本性科学会より引用
と、されています。
皆さんはどうですか?
私はこの記事を書きながら、笑い出しそうになりました。

一カ月どころか、もう何年もしてないよ(笑)
結婚する前の段階で月に一回あるかどうかだったし、今はもう何年も夫とセックスなんてしていません。

みんなそんなにセックスしてるの??
夫とそんな頻度でセックスしてるなんてすごい!!
今となっては夫とセックスしたいとも思いませんが、不妊治療をしていた頃は夫とのセックスレスにとても悩んでいました。
(夫とセックスしたいとも思わなくなった理由は後術しています。)
不妊治療してまで子供が欲しいのに・・・
結婚して何年もたっても妊娠せず、ついに私達は妊活を始める事になりました。
しかし、子供が欲しいのにセックスレスの状態は変わりませんでした。

子供が欲しいのに、どうしてセックスしないんだろう。
どうして、いつも私から誘わなくてはいけないんだろう。
当時私はとてもレス問題で悩んでいました。
しかし夫は、私がレスで悩んでいたなんて思ってもいないと思います。
もちろん私も、夫がなぜしたくないのかなんて解りませんでしたが。
なので、他の人のブログで「 子供4人、月5回のセックスでレス 」という記事を見た時は仰天させられました。
個人の考え方で、どれくらいのセックスの頻度でレスだと感じるのかは大きな差があるのだ、と考えさせられました。
その後、本格的に不妊治療を始めると不妊の原因が判明し、私達夫婦は顕微授精で子供を授かる事になりました。
そして不妊原因が判明してからは(夫の男性不妊)、今日に至るまでついに一度も自然にセックスする事は無くなりました。
夫婦仲良いのにレス
私達夫婦は、今もとても仲は良いです。
しかし、それは友達・人生のパートナーという意味です。
男性・女性の夫婦という意味ではありません。
仲が良いからこそ、子供はすぐに出来ると思っていたし、セックスレスだと気付いた時はとても辛かったです。
男性の立場になれば、したくない理由は様々あるのかもしれません。
- 夫婦仲が悪い
- 妻の容姿が変わりすぎた
- 妻を女性として見れなくなった
- 子供が欲しくない
私もスッピン・メガネ・パジャマだと、そんな気も起きないだろうと服装を考えたり、外で食事して雰囲気作りをしたりと様々な事を試してみましたが、

別に女性と思ってない訳じゃないよ。
家着でも全然問題ないしね。
と言うだけで、一向に状況は改善しませんでした。
夫の場合は、はっきりと誘うと拒否する事はないのですが、あくまで自分からは誘わないというスタンスでした。
セックスレス、夫が拒否?
しかし、完全に拒否しているご主人の場合もありますよね。
ある友人は、夫からこんな事を言われていました。

子供は欲しいけど、妻とはしたくない。
不妊治療もしたくない。
あくまで自然の状態での妊娠を望んでいる。
セックスは拒否、クリニックでの不妊治療も拒否、でも子供は欲しい。
しかも自然妊娠で。
これ、一体どういう考え方なのでしょうか?
まさか、本気で子供はコウノトリが運んでくるとでも思っているのでしょうか?
その状態で、なぜ自然妊娠出来ると思っているのでしょうか?
当たり前ですが、性行為か不妊治療をしなければ子供は出来ません。
妻としたくない理由も明かさないのに、全て拒否するのはズル過ぎます。
妻だけに不妊治療をさせる夫
前術した通り私の夫は、はっきりと誘うと拒否する事はないのですが、あくまで自分からは誘わないというスタンスでした。
ただの妊活中はこれでも良かったのですが、本格的に不妊治療をし始めてからは、これがなかなか厄介でした。
なぜかというと、積極的に不妊治療に参加いる訳ではないのに、不妊治療に協力的であるように見えるからです。
これが本当に私を苦しめたし、今現在もこれからも、夫とセックスしたいとは思わない理由です。
私達夫婦は、男性不妊が原因で顕微授精をする事になりました。
男性不妊は決して夫がわざとなった訳ではない、という事は分かっています。
しかし、男性不妊が原因であっても、全ての治療は妻である女性がしなければなりません。
にも関わらず、
- わずかながら自然妊娠の希望があるにも関わらず、一度も自分からセックスしなかった。
- 喫煙を辞めなかった(今も)
- 生活習慣を一切改めなかった
と夫は、何一つ変わる事はありませんでした。
治療するという意味では、夫に出来る事はありません。
しかし、自分から協力する事は出来たはずです。
体外受精・顕微授精は、仕事に穴をあけ、薬の副作用と戦いながらの、時間も体力もかかる治療です。
これ程の治療を妻一人に背負わせ、自分は何も無関係のような夫に、妊活・不妊治療に関する信頼は失われました。
だから、私は今後も夫の事は家族・子育ての良きパートナーとは思いますが、夫として、男としての信頼は一生持つ事はないと思います。
まとめ
仲の良い夫婦はセックスレスとは無縁だと思われがちですが、一カ月以上セックスをしていない男女はセックスレスと定義されるようです。
妊活・不妊治療を始めると、レスになる夫婦も増えると思います。
しかし、セックスをしないと妊娠はしません。
そして、原因は何であれ、セックスを拒否してどちらか一方にだけ妊活・不妊治療の負担を押し付けると今後の夫婦関係に影響があると思います。
よりよい夫婦関係を築いていくために、今一度2人で話し合ってみてはいかがでしょうか?